衝撃の事実・・・

もう海の上だと思ってたフェラーリですが、
まだカリフォルニアに居ました。
丁度船に積み込む時、衝撃の事実が発覚しました。


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ヘッドガスケット飛んどる!


ヘッドガスケットとは、エンジンの「ブロック」と「ヘッド」をつなぐ部分。
といっても分けわからんと思うので、おおざっぱに説明すると・・・


99%以上のガソリンエンジンは「ピストン」が上下に動いて動力を得ます。
「ピストン」が上るときに空気とガソリンが圧縮され、
圧縮された気体に火を点火すると爆発して、「ピストン」が押し戻され下がります。
この上下の運動を「クランク」という部品が回転運動に変えます。


ピストンが収まる為の筒、ピストン本体、クランクが収まってるのが「ブロック」です。


また、「ピストン」が上がる時に圧縮するためには蓋が必要です。
それもただの蓋ではなく、

  • ガソリンと空気を入れる
  • 圧縮するために密閉する
  • 爆発した後の気体を外に出す

という仕事をする蓋が必要です。要するにこの蓋がヘッドです。
上の仕事をする仕組みは、蓋に小さな穴を幾つか空け、傘のような部品で蓋をします。
丁度、傘の柄の部分が蓋よりも外側に飛び出て、開いている部分が引っ掛かって
蓋が密閉される状態になります。
そして、飛び出した柄の部分を「カムシャフト」という、楕円の棒が回転しながら押します。
押されると傘の開いている部分と蓋の部分に隙間ができてガソリンや空気が行き来できます。

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ヘッドの説明文字だけじゃ大変なんで終わり。


で、ヘッドとブロックを密閉するために、間にガスケットという隙間を埋めるための
シートをはさんでくっつけてあります。
ヘッド<->ブロックの間は、ただ蓋をしているだけではなく、
水やらオイルやらの通り道がいっぱい空いているので、このガスケットが抜けると、
水にオイルが混じったり、逆にオイルに水が混じったりします。


水にオイルが混じると・・どんな弊害があるのかはよくわからんですが、
オイルに水が混じるのはマズイです。
水が混じる事によって分解してしまい、本来の「潤滑する」というオイルの仕事ができなくなります。
潤滑が不十分になると、摩擦が大きくなり摩耗が激しくなる・熱を持つという事が起きます。
限界以上に摩耗したり、熱を帯びたりするとエンジンブロー。つまりエンジンが壊れます。


今日送られてきた写真は、オイルゲージ(オイルの残量を見るための棒)についた
オイルの色がカフェオレみたいでした(普通は黒〜茶透明)
水が混ざると濁るので、カフェオレ色になります。


このままじゃ乗れません・・。
じゃぁ、ヘッドとブロックを剥して、新しいガスケットを入れればOKかと言われれば、
確かにそれでOKなんですが、2つほど問題が。

  • ヘッドとブロックを分解するためにはエンジンを車から外す必要がある
  • そもそもヘッドガスケットが飛んだ原因が不明なので、再発するかも

ひとつめの方は、業者によってピンキリみたいですが。お金掛かるのは間違いないですね。
二つ目の方は想像するしかないですが、よくあるのはオーバーヒートでヘッドが歪んだのが原因じゃないかな。と。
で、オーバーヒートの原因としては、ラジエーターファンが止まってたとか、
ラジエータのコアに穴あいてたとか詰まってたとか。
とりあえずラジエータから水漏れたり、ファンが断線したりしてないか確認して、
ヘッドの歪みなおすために削って・・位はしないとだめそうです。


100万オーバーな金額が頭を駆け巡ります。そんな金無い。涙


とりあえず買った業者にクレーム入れて返品or減額交渉してもらう方向で
動いてもらってますが、どうなる事やら。